Vol.19 多様な学びの環境整備について

更新日:2024年6月26日

 昨年10月に文部科学省は、全国における小・中学校の不登校児童生徒数が約29万9千人で過去最多を更新したと発表しました。市における不登校児童生徒数も同様に右肩上がり傾向であり、令和5年度は小学校で146人、中学校で151人と令和元年度比それぞれ2.4倍、1.6倍の増加となっています。新型コロナウイルス感染症の影響が続いたことも不登校の急激な増加の一因であると言われますが、それ以外にも不安や悩みを相談できなかったり、現在のさまざまな社会の変化等によって子どもたちがつらさを感じてしまう環境に置かれていることに思いをはせなければなりません。

 文部科学省は、かつては不登校を「問題行動」として捉え、何よりも児童生徒を学校に通わせることを目的として対策を取ってきましたが、平成28年にそれを改め、多様な背景を持つ不登校児童生徒の個々の状況に応じた教育の機会の確保に資する取り組みを行うことが示されました。

 市としても教育委員会と連携し、不登校児童生徒の個々の状況を捉え、学校外に通う居場所である「もくせい教室」を東京学芸大学敷地に移転し環境を充実させ、遠隔で学び交流する仕組みである教育メタバース実証事業に協力するなど新しい取り組みを進めてきました。昨年度からは、小・中学校5校にて学校内に別室指導教室を設置し支援員を配置しています(今年度さらに1校設置予定)。教育委員会では今年度不登校対策委員会を設置し、さらなる対策を検討しています。これからの多様な学び、個性や特性に応じた学びの環境作りについて、引き続き教育委員会とも連携して取り組んでまいりますので、地域の皆様にも現在の子どもたちが置かれている状況についてご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

本記事は、市報令和6年7月1日号にも掲載しています。

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