子どもの権利とは
子どもの権利に関する条例を知ろう
子どもの権利を保障し、
子どもの健やかな成長を願って
小金井市では、子どももおとなもすべての人たちが幸せに暮らせるまちを目指して、「小金井市子どもの権利に関する条例」という市の決まりをつくりました。
この条例は、世界でみとめられている「子どもの権利条約」をもとにつくられた、子どもの権利を守るための「やくそく」です。
子どもの願い
- 子どもは、愛情をもって自分のことを考え、接してほしいと願っています。
- 子どもは、自分の意思を伝え、受け止められることを願っています。
- 子どもは、より良い環境で育ち育てられることを願っています。
この願いがこめられた前文は、子ども会議の議論に基づいてつくられました。
子どもの願いを受けとめ、子どもの権利が保障される社会にしていくため、
すべての子どもが生き生きと健やかに 、そして 安心して暮らせるまち小金井 をつくることを目指します。
小金井市子どもの権利に関する条例子どもの権利ってなんだろう?
かけがえのない子どもの大切な権利
権利とは、私たちが生まれた時から、当たり前に生きるために持っている大事なものです。
次に定められた権利は、すべての子どもがかけがえのないひとりの人間として生きていくために、
特に大切な権利として保障されなければなりません。
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安心して
生きる権利 -
自分らしく
生きる権利 -
ゆたかに
育つ権利 -
意見を
表明する権利 -
支援を
受ける権利
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安心して生きる権利
- 命が守られ、何ものにもかえられないものとして大切にされること。
- いじめ、差別、暴力を受けず、放っておかれないこと。
- 健康について気づかわれ、適切な医療が受けられること。
- 愛情と理解をもって大切に育てられ、年齢や成長にふさわしい環境で生活できること。
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自分らしく生きる権利
- 個性や他者との違いが尊重されること。
- プライバシーが守られること。
- 安心できる場所で自分を休ませる時間を持てること。
- 自分の気持ちや思っていることが大切にされ、それをいろいろな方法で表すこと。
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ゆたかに育つ権利
- 学ぶこと。
- 遊ぶこと。
- 文化、芸術、スポーツに親しむこと。
- 仲間をつくり、何かのために集まること。
- 自然に親しむこと。
- 必要な情報を手に入れたり、利用したりできること。
- 社会に貢献する活動に参加すること。
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意見を表す権利
- 考えや意見を十分に表すことのできる機会が大切にされること。
- 考えや意見が、その人の年齢や成長にふさわしい形で尊重されること。
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支援を受ける権利
- 困ったり、つらい気持ちになったりしたとき、また、他者に迷惑をかけたとき、市や周りの人たちから、適切な支援を受けること
-
権利を守るために
おとなの人たちは何をしてくれるのかな? -
おとなは、子どもも一人の人間であると十分理解して、
その権利を保障すること。
子どもにとって最もためになることを第一に考えて、
年齢と心身の成長にふさわしい支援を行うことを約束します。 -
具体的にはどういうこと?
-
子どもの権利に関する条例では、
4つの場面に分けて
子どもを支えるおとなの役割を規定しています。
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家庭の役割
子どものことを第一に考えて育てます。子どもが安心して成長できるように育てます。
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学校などの役割
自分の力で育ったり、学んだりできるように、助けます。事故などが起きないように、安心と安全をまもります。
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地いきの役割
みんなで子どもの権利を守ります。地域の大切なひとりの人として助けます。
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市の役割
子どもの権利が守られるまちをつくっていきます。子どもの意見が生かされるようにします。子どものために市のしくみを整えます。
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わたしたちが成長するまでに必要な配慮が書いてあるのが
子どもの権利に関する条例なんだね。
みんな権利を持っている
子どもの権利はみんなが持っています
小金井市子どもの権利に関する条例では、自分の気持ちを大事にされる「自分らしく生きる権利」や「意見を表す権利」を保障しています。
あなたの気持ちはいつでも大事
たとえばこんな時、どんな気持ちになるかな?
-
ブランコに乗りたくて
公園に来たけど、
先に乗っていた子が
なかなか変わってくれない。 -
親から「あなたはただ
言われた通りにすればいい」
って言われて、
親が選んだ習い事に行かされる。 -
「みんな仲良くするように」と
言われるけど、考え方が
どうしても合わない子がいる。
どれか1つの場面を選んで、どんな気持ちになるか書いてみてね。
自分の考えを入力したら、最後に「入力完了」ボタンを押してね!
そっか。あなたはそう感じたんだね
-
嫌な時には「イヤ」と言ってもいい。
あなたには、自分の気持ちを伝えて受け止めてもらえる権利があります。
自分の意見を受け止められると安心する
たとえばあなたが、相手の行為に対して「嫌だ!」と言ったとき、
どんな反応を返されるのが嬉しいかな?
-
だから何なの?
-
そうか。
嫌だったんだね -
そんな言い方されて、
こっちの方が
嫌な気持ちだ -
へ~
-
「そうか、いやだったんだね」と
気持ちを受け止めてもらえると安心するよね。
あなたの気持ちは、どんな気持ちでも、
相手に大切に扱われる権利があるんだよ。 -
そして、それはあなただけの権利ではありません。
相手も同じ権利を持っています。
「自分の気持ち」と同じように「相手の気持ち」も
大切に扱われる必要があります。
思いやりをもって、他の人の権利も守りましょう
自分の気持ちを大事にされる権利は、自分らしく生きるために、みんなが持っている大切な権利です。
時には自分の思いと相手の思いが衝突することもあります。そんな時には、どうしたら両方とも納得できるのか、話し合ってルールを決めるのも一つの手です。
自分の気持ちを伝えよう!
自分の意見を伝えることが、
自分の権利を守る第一歩です。
自分がどう思っているかは、表現しないと伝わらない。
「伝えても何も変わらない」と思えることでも、まずは自分の意見を発信することが大切です。
相手に自分の気持ちを伝え、それを聞いてもらえることは、とても大切な権利です。
小金井市子どもの権利に関する条例では、自分の気持ちや意見を伝え、受け止めてもらえる「意見を表す権利」を保障しています。
自分の気持ちや事情を伝えたいときには
意見を伝える方法は、言葉だけではありません。行動や手紙、スタンプで伝えることもできます。
言葉も使い方によっては、気持ちが正しく伝わらないこともあります。あなたは、自分の気持ちや事情を伝える方法について、考えたことがありますか?
たとえばこんな時、あなたならどうする?
次の3つの場面を見て、それぞれ自分の伝え方に1番近いものにチェックを入れたら、最後に「チェック」ボタンを押してね!
-
Aくんは最近サッカーが楽しくなって、勉強の時間が減ってきてしまった。
でもサッカーが上手くなってきていてまだ辞めたくない、と思っている。最近サッカーの練習頑張っているけど、
ちゃんと勉強も頑張るって約束したの覚えてる? -
Aさんはお母さんに誕生日に買ってもらった大切な折り畳みの傘をB さんに貸した。Bさんは「明日返すね!」と約束してくれたけど、返されずに数日が経ってしまった。
A さんおはよう!
え?折り畳みの傘? -
Aさんは少食で好き嫌いが多い。しかし今日の給食はAさんの苦手な食べ物ばかり。さらにお腹がいっぱいになってしまい、Aさんは給食を食べきれなかった。
どうした、周りはみんな食器を
片付け始めているぞ。
その他の権利侵害について知ろう
自分がされて嫌なこと。
それって権利侵害なのかも
いじめ以外にも、権利侵害は起こります。
「権利侵害」と聞くと難しく感じてしまうけど、私たちがされてイヤだなと感じるとき、それは権利を侵害されている時かもしれません。
気づかないうちに、自分が「権利侵害」を受けていたり、相手に「権利侵害」をしていることもあります。
たとえばこんなこと、ないかな?
当てはまるものにチェックを入れたら、最後に「チェック」ボタンを押してね!
もしもあなたの権利が侵害されたら
イヤだと感じたり、身の危険を感じた時にどうすればいいのか、色々な場面によって、対処方法は変わるけど、こんな手段が考えられます。
- 相手に嫌だと言う
- (その状況から)逃げる
- 誰かに相談する
- 通報する
たとえばこんな時、あなたならどうする?
上の4つの行動をヒントに考えてみよう
- 学校で先生に頭を叩かれる
- 家でご飯を食べさせてもらえない
- 親にきょうだいと比べられる
- 注意したら友達に叩かれた
- 見られたくないところの写真を求められた
- 友達にSNSで悪口を書かれた
- ふざけてアップした動画が炎上し、プライバシーを暴露された
-
いじめだけじゃなくて、色々なものが権利侵害になるんだね。
-
どんな権利が自分にあるのかは、「子どもの権利ってなんだろう?」を見てみましょう!
小金井市子どもの権利に関する条例では、もしも権利侵害があった場合には、市や周りの人に助けてもらえることを保障しています。 -
困ったら、ひとりで悩まず、だれかに相談してみよう!
日頃から相談先や逃げ込む場所を決めておくと、心のお守りになるね。
見守る周りのおとなたち
私たちの周りの環境を知ろう!
小金井市子どもの権利に関する条例では、つらい時、困ったときに周りの人に助けてもらえる「支援を受ける権利」を保障しています。
何かあったら頼れる存在として、普段どんな大人に囲まれて生活しているか、改めて考えてみよう。
自分の周りにどんなおとながいるかあげてみよう!
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おうちの人
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学校の先生
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近所の人
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図書館の職員
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児童館の職員
-
警察官
困っていても、時には心配させたくなくて、
近い人には相談しづらいこともあるよね。
また、相談することで「余計にひどくなったらどうしよう」と
悩んでしまうこともあるかも。
そんな時は「子どもオンブズパーソン」に話してみよう。
相談してくれたことは、保護者にも学校の先生にも言わないよ。
あなたの気持ちを一番大事にして、どうしたらいいか一緒に考えてくれるよ。